二月堂・三月堂春日大社を出て、二月堂へ向かいました。私は子供のころ奈良に住んでいたので、寒い冬に母によく言われた言葉がありました。 「関西では奈良のお水取りが済んだら春が来るのよ。お坊さんは寒いのにみんなのためにお水取りをしてくれるのよ。」 毎年、寒い冬にはお坊さんありがとの気持ちでいっぱいでした。 とにかく奈良の寒さは尋常ではありません。 雪が降ったほうがまだ寒くないのではと思うほど、子供心に寒さが身にしみていたので一層お坊さんに感謝の気持ちを持ったものでした。 後年、和歌山へ引っ越すことがあり分かったのですが、和歌山の人は全然そんな話はしないのです。 何故なら、和歌山の冬は温かいのです。 それに、奈良へ行く機会もなくそんな話は聞いたことがないと言われました。 関西ではというのはかなり怪しいものです。 母の話も結構いいかげんな部分があったわけです。(笑) それでも、大阪で住む今でさえ「お水取り」と聞くとお坊さんに感謝してしまうのは子供のころの“すりこみ”のせいなのでしょうか。(笑) ところで、その話を先輩にすると「では、二月堂へ行きましょう。」と言うことになりました。 とんちんかんな私は「なんで二月堂?」などと、言ってしまいました。 母から“奈良のお坊さん”とは聞いていても、それが二月堂とは全然知らなかったのです。 また、奈良のどこでなんて考えたこともなかったのです。 またまた、先輩に大笑いされてしまいました。 ということで、私の子供のころからの思いのこもった二月堂へ向かうことになりました。 途中、三月堂というのがあることが分かりました。 そういえば四月堂というのもあるのですね。 ↓は三月堂です。 三月堂を超えて、二月堂へたどり着きました。 あ~ここがあの、ありがたいお坊さんたちが「お水取り」をしてくださる二月堂なのですね。 ここを松明を持って走り回るのですね。 お水取りの時にも来たくなってしまいました。 二月堂の上に登ってみました。 東大寺が見えます。 あそこに大仏様がいるのですね。 二月堂を出て、正倉院へ向かいました。 正倉院へは入ることはできません。 その隣の正堂が同じ作りなのだそうです。 確かに、ねずみ返しもついています。 このような建物が多くの宝物を守ってきたのですね。 来た道を少し戻って、先に進みます。 途中、東大寺が見えてきました。 今回は東大寺には入りません。 何度も来たことがあるというだけでなく、次の目的地に向かうためです。 今回の第一の目的は率側神社の“ゆりまつ”でしたが、実はもうひとつ絶対に行きたいところがあったのです。 それは、元興寺です。 興福寺や春日大社やなんとなく行く機会もおおいのですが、元興寺は行こうという強い意志がなければ、一生行かずに終わりそうです。 とにかく、先輩が以前から気になっていた元興寺へ向かうことにしました。 |